『スイミー』のあらすじを簡単に説明!隠されたメッセージは?

絵本紹介

スイミーって聞いたことあるし、小さい魚っていうことは知っているけど、どんなストーリーだったっけ?という方も多いのではないでしょうか。

小学校2年生の教科書にも載っているので、子供の教科書を見て、ふと思い出す親御さんも多いかもしれませんね。

スイミーのあらすじを簡単に言うと

スイミーは黒い小さな魚。たくさんの小さな魚と協力して、大きなマグロを倒すと言う物語です。

どこまで短かく簡潔に書けるかに挑戦してみました。

ママ
ママ

さすがに簡単すぎないかしら…

もう少し、詳しく書くと…。

スイミーは黒い小さな魚。たくさんの小さな魚が集まって、1匹の大きい魚のふりをします。黒いスイミーになります。そして、その大きな魚を見たマグロはびっくりして逃げていきました。

(引用:好学社
黒い小さな魚のスイミーは、広い海で赤色の兄弟と暮らしていました。ある日、大きなマグロがやって来て、兄弟は皆んな食べられてしまいました。
黒いスイミーだけは、泳ぎがとても速くマグロから逃げ切ることができたのですが、寂しく一人広い海を泳いでいました。そのうちに、海の中で色々なものを見つけ、出会い、スイミーは楽しくなってきます。
けれど、他の小さい魚たちは、マグロが怖くて海藻や岩陰から出て来ることができません。そんな小さな魚を見て、スイミーは「皆んなで集まって、大きな魚のふりをして泳ごう」と提案します。そして、「ぼくが目になろう」と。
無事マグロを追いやり、小さい魚も自由に広い海を泳げるようになったと言うお話しです。

スイミーに込められたメッセージを簡潔に言うと

人生の美しさに気づいて!
ママ
ママ

え?どう言うこと??教科書では、協力することの大切さを学んだ気がするんだけど…。

スイミーは、兄弟と離れ、初めは寂しく一人海をさまよいます。でも、初めて一人で泳いだ海は、とても広く、たくさんの面白いものに出会います。

次第にスイミーは、寂しさを忘れ、素晴らしい出会いを繰り返しながら、海を生き生きと泳ぎだします人生の楽しさを知ったんですね!
そして、スイミーは、怖がって大海原に出れない、小さな魚を誘います。「一緒に、広い海で泳ごうよ」と。皆んなにも、素晴らしさを知ってもらいたかったからです。でも、小さい魚は怖くて出てこれません。
そこでスイミーは、皆んなで一緒に泳いで大きな魚をしようって、提案するんですね。

スイミーだけ違う色

スイミーの兄弟は皆んな赤色だったのに、スイミーだけは黒色でした。そしてスイミーは、自分だけ色が違うことを利用して、みんなの助けになりました。

まだまだ日本の学校では、人と違うことはいじめの対象になったりします。でも、この絵本を通して、人と違うことを生かす個性を尊重することを学んでくれたら嬉しいと思います。

最近は徐々に個性の時代になってきましたが、まだまだ学校生活では、みんなと違うことが恥ずかしがったり、みんなと同じように振る舞おうとします。そもそも学校の教育がそうなっているから仕方ありません。先生もその方がやりやすいですしね。

しかし、みんな違って当たり前だし、社会人になると逆に、その人にしかできないことを求められます。日本の学校生活を経て、社会に出て、いきなり個性を出しなさいって言われるのって結構きついことだと思います。

それまでは、はみ出すことは悪いことだと教えられ、集団で同じように行動することを求められてきたのに、一歩学校生活から出ると、いきなり自分の存在価値を問われるわけです。特にこれからAIの時代になっていくことを考えると、自分で考えて、自分の価値を生かすスキルというのは必須だと思います。

親としては、この辺りをうまく教えていきたいところなのですが、いじめの対象にならないよう、やっぱり変に目立つことを避けてしまうのが心情かもしれません。難しいなぁ。

人生という大海原を楽しむ

スイミーは、兄弟を突然失い、一人ぼっちになります。初めは寂しく一人泳いでいましたが、そのうちに色々なものと出会い成長していきます。

海の素晴らしさ、自由であることの良さに気付き、生命力と熱意を取り戻していきます。そして自分という存在にも気付いていきます。その冒険の中で、知恵や勇気も身に付けていきます。

実は、スイミーの絵本構成では、スイミーが一人で海を泳いでいるシーンについて、一番ページ数が多いんです。要するに、作者は、スイミーが大海原を自分の力でしっかり泳ぎ、苦難を乗り越え、たくましくなっていく姿を伝えたかったのです。

その結果として、ラストのシーンに繋がるわけですね!

作者レオ・レオニの生涯


(引用:損保ジャパン日本興亜美術館

レオ・レオニはオランダで生まれ、裕福なユダヤ人の家庭で育ちました。芸術に囲まれて育ったレオ・レオニは、自宅から近いオランダ王立美術館の一室でデッサンをして過ごしていました。

1939年ムッソリーニのファシスト政権の影響を受け、アメリカへ亡命します。アメリカでは、グラフィックデザイナーとして働きながら美術講師もしていました。その後、アメリカ国籍を取得し1959年に絵本作家デビューを果たします。

1作目は、孫へ贈った『あおくんときいろちゃん』です。しかし、1962年イタリアへ戻ります。その後40冊以上の絵本をこの世に送り出し、1999年89歳でこの世を去りました。

スイミーとレオ・レオニ

スイミーは、レオ・レオニがアメリカからイタリアへ戻ってから書かれた本です。レオ・レオニにとって、スイミーは自分自身だったのかもしれません。

ユダヤ人であったことから、世界情勢により様々な困難に遭いながらも、新しい世界を手に入れていきます。そして、レオ・レオニだったからこそ、書くことができた本なのだと思います。

ユダヤ人迫害により、孤独や喪失感を味わった後、自ら世界に羽ばたき、そこで新たな出会いと発見をします。そこで自由を手に入れ、人生の素晴らしさに気付いたのでしょう。だから、敢えてイタリアに戻りスイミーを書いたのだと思います。

まとめ

  • 『スイミー』は1匹の魚を通して人生の素晴らしさを描いた本
  • 作者のレオ・レオニは自分の人生とスイミーを重ねて描いた

実はとても奥が深いストーリーですね。子供が大きくなっても、側に置いておきたい一冊です。辛い時に、そっと開くと勇気をもらえる、そんな素晴らしい世界が広がっている絵本です。